1.お客様

静岡県 中村様
AZ50SL 5200K
「夜釣り用に使えるか?」というお問い合わせはいただいていたものの、釣りでの使用経験が皆ない弊社としましては明確な回答ができずはがゆい思いをしていました。

そんな中、夜釣りにご使用されるという中村様にお問い合わせをいただいたのがきっかけでご購入の英断をしていただきレポートをいただくことになりました。

夜釣り用にご検討されているお客様のご参考になればと思います。

2.きっかけ

何か集魚灯の代わりになるもはないかと探していました。
 夜釣りを楽しむにあたって、常夜灯等の明かりは魚を釣るポイントの大きなファクターとなり、常夜灯周りは夜釣りの1級ポイントとなります。

 明かりがプランクトンを集め、それを食べる生き物が集まり、そこには小さな食物連鎖が起こります。また、イカやタチウオなど、光に対して集まる習性をもつものまでいます。

 釣り場の閉鎖や常夜灯の撤去などが行われる中、何か集魚灯の代わりになるものはないかと探したところ、本来、警察や災害時に使われる充電式のスーパーライトを見つけました。

 今まで、岸釣りに使う集魚灯としては発電機を用いたものが一般的で、その重さゆえに車が横付けできる場所での使用に限られていました。

 ガス式の集魚灯は持ち運び可能なのですが、ガスカートリッジ等の予備を持っていかなければならず、私のような釣行回数の多い釣り人には向かないものでした。

 このようなことから、HID式のAZ50SLに出会ったわけですが、照射写真を見る限りは集魚灯として十分使える照度でした。しかし、実際に使ってみないとわからない部分が多くあり、ライトの販売店である灯火総研様に問い合わせたところ、興味を持っていただく事ができ、導入に踏み切りました。

3.実釣

まさか10分程度で集まってくるとは思ってなかったのでびっくりです。
 荷物が届きさっそく使いたいところだったのですが時間の関係上、深夜2時〜3時半という時間帯での初使用となりました。

 今回、私はルアー(疑似餌)を用いてアジ、メバルなどの小型の肉食魚を狙うことにしました。
釣り場に選んだのは真っ暗な岩壁。周りにライトがない方がAZ50SLの光をより水中でアピールできるのではないかと考えました。
中村様の竿

 正直なところ、こういった集魚灯は夕暮れから使い、夕方の活性の高まった魚を集めるのが一般的です。なので、今回はちゃんと魚が集まってきてくれるのか不安でした。

 カメラ用の三脚をAZ50SLに装着し、岸壁から海に向かって斜め下に照射しました。なお、私は125ccのスクーターでの釣行となるのですが、メットインにライト本体、三脚を収納できるので気になる携帯性は問題なしです。
初めてのAZ50SL照射

 初めての照射は不安もありましたが、それはすぐに吹き飛びました。 何といってもその明るさ。50WHIDの鋭い光が海を照らします。拡散レンズを使用したのでかなり広い範囲が照らされているのが確認できます。

 また、光の周辺には薄暗い部分が広く広がっているのがわかり、肉食魚の身を隠す場所も十分です。しばらく反応は無かったのですが10分ほどすると端の方で「ピシャッ」と魚の捕食する姿が見えました。何度かその周辺を通すとメバル。まさか10分程度で集まってくるとは思ってなかったのでびっくりです。
レギュラーサイズのメバル

 レギュラーサイズでしたが狙い通りの魚を釣ることができ、とてもうれしかったです。その後、しばらくするとどこからともなく小さな子メバルが集まってきて足元で盛んに何かを捕食しています。 AZ50SLの光が小さな餌となる生物を集める力があるのは確認できました。

 しばらく海中の様子を観察すると、子メバルが数匹ほどと少し大きめのメバルが奥の方で泳いでいるのを確認できました。そうこうするうちに今度はイワシの群れがキラキラと輝きながら入ってきました。チャンスだと思い、さっそく投げると1投目ヒットです。 グイグイと小気味良い引きは2匹目となるメバルでした。
最初より大きめのメバル

 サイズもアップして23cmといったところでしょうか。 その後、もう1度投げると再びヒットし、2投連続でメバルを釣り上げることができ、予想以上のAZ50SLの働きに満足です。

 そのあとは数分おきにイワシの回遊を確認することができ、メバルをぽつぽつと追加して寒さに負けての終了となりました。結果として1時間半ほどで8匹のメバルを釣り上げることができ、十分満足のいく初使用となりました。

4.感想

集魚効果は予想以上のものがあり満足の結果となりました。
 今回、初めてライトを使用してみて、集魚効果は予想以上のものがあり満足の結果となりました。 問題点としてはランタイムの問題から携帯バッテリーでの使用となったのですが、やはり持ち運びが少し重いですね。

 リチウムバッテリーを買えばいいのですが1つあたりのランタイムが1時間半程度であること、やはり金額的に高価であることが学生の私には少しつらいところです。といってもAZ50SLの集魚力は素晴らしいことが発見でき、とても楽しい釣行となりました。

5.灯火総研より

チャレンジ精神に敬意を表します。
 HIDハンディライトがプランクトンを集め、それを食べる生き物を釣る。また、手元灯としての役割もあり、新たな可能性の発見です。1台で防犯・警備・昆虫採集・夜釣りに使用できるとなると、商品の活用度が増し魅力が広がるのではないでしょうか。

 ランタイムにつきましては、少しでも長くすることが今後の課題です。

 照射写真は陸地がほとんどですが、「集魚灯として十分使える」という柔軟な発想と着眼点が素晴らしいです。集魚灯としてHIDハンディライトをご使用するのは例が少ないと思われ、中村様のチャレンジ精神に敬意を表するとともにレポートをしていただき感謝申し上げます。