1.お客様

静岡県 山本様
SL-3050 5200K / AZ50SL UV紫外線強化バルブ
平成21年7月11〜13日、沖縄県の久米島でSL-3050とAZ50SLの2灯を使用して灯火採集を行ったレポートをいただきました。

2.採集記

7月11日
根っからの雨男なので日程が近づくにつれ、ドキドキで天気予報を見ていましたが、台風も発生せず天気は良さそうです。

金曜日は早く帰宅して早々に就寝。
朝早くというより夜中に起きて車で羽田へ抜けて出発です。
なんせ6:20の那覇行きに乗る必要があるからです。

問題なく羽田空港へ到着したはずでしたが、ここで重大なミスが・・・・・
久米島はJALしか飛行機が飛んでいないので、今回は羽田-那覇-久米島とJALで飛行機を予約していましたが、いつものくせでP3の駐車場に車を入れてしまいました(^^;)

荷物を持っていざ預けようとした時に気がついて、大慌てで車をP1駐車場へ移動(笑)。
余裕を持っていたので平気でしたが、けっこうあせりました。

那覇での乗り継ぎはスムーズでした。
飛行機は大東島へ行った時と同じRACのプロペラ機〜


久米島まではたったの35分でした。
近い〜
空港に降り立つと真夏に日差しです(^^)/

空港でレンタカーを借りて出発〜
まずはバナナトラップを掛けるのと、夜のライトトラップの場所を探すためにそれらしい場所へ車を走らせます〜


久米島はあまり森らしい所がありません。しかもハブもいます。
取りあえずそれらしい未舗装道路へ入り込み道沿いにトラップをかけます。
高い位置にかけようと針金でわっかを作ったりしていましたが、高い位置にうまく引っかける事が出来ずに悪戦苦闘です。
それでもトラップを掛け終わり、ライトの場所の目星も付けてホテルへ〜


ツアーなんでリゾートホテルです。
おまけに宿泊客の数のおかげか、スイートルームに格上げになってました。
広くて良い〜

その後、久米島ウミガメ館、畳石などをめぐりました。



暗くなって来たので、予め目星を付けておいた場所で、ついに初めてのライトアップ!!
実際のところ全く勝手が判らないので、取りあえず開けた場所で山に向けて当ててみます。

2台の灯火総研さんのHIDライト、SL-3050が1台とAZ50SLが1台です。
拡散レンズは外してあります。
SL-3050の焦点は絞ってあり50Wでの点灯です。
下が砂利なので一応薄い布を引いておきます。
さてこれでやって来てくれるのでしょうか・・・・・


実は風が強かったです。
月齢も悪いですが、南中時刻が遅いのでこれはなんとかなりそうです。

ライト点灯後、ぽつぽつとアオドウガネがやって来ます。
ぽつぽつと・・・・・
いえ、うじゃうじゃと(笑)。
足下から背中からいつの間に背中に入ったり、もう糞をしてシーツやズボンまでしみになって大変・・・・


しかし、ドウガネブイブイばかりで不安がつのる中、やっと1匹目が!


クメノコの♂です。小さいですが(^^)/
これで一安心〜





続いて、オキヒラ♀、クメノコ♀、サイカブト(^^)/
2時間くらい点灯して、最終的には、クメノコ2♂2♀、オキヒラ1♂1♀、サイカブト1、の結果でした。
風が強くて条件は悪かったのだろうと思っています。
腕も悪いのでしょうが(笑)。

しかし2泊3日程度の旅行で離島採取を考えると、バナナトラップが熟成する前に旅行が終わってしまったりしますから、初日の夜にライトトラップが使用出来るのはかなり魅力的で効果があります(^^)/
灯火総研さんに感謝です!

帰りながら、トラップを確認すると・・・・・



これはクメジマカブト!!
難しいだろうと思っていたので、これはかなり嬉しいです。



さらにクメカブ1♂、小型のクメノコ♂を2頭ピックアップ出来ました。

初日と考えればかなり嬉しい結果でした(^^)/
ホテルに帰って遅い食事をして満足に眠りました。

7月12日
翌朝はかなり無理をして夜中の4時に起き出して、トラップめぐり〜
しかし夜中にスコールがあったようで、道路は水浸しです。
トラップも水浸しで結局何も見つけられないままホテルにもどって、また寝ました(笑)

朝食を取った後、城跡や自然文化センター、あと久米島ホタル館(笑)にも行きました。
途中昼間のトラップ巡回をしましたが・・・・・おかしいトラップがない・・・・・
判りやすい所にかけたやつはほとんどなくなっていました(^^;)
まぁしかたないかな。

で、しょうがないので、バナナを少し追加で購入して、泡盛で付けて急ごしらえのトラップを追加しました。
でもきっと発酵が間に合わない(^^;)

夜のライトに期待だ、って思いたい所でしたが、昨日よりさらに風が強い。
ホテルではバーベキューの火が付かない始末。
10m以上は吹いていたでしょう、これは辛い・・・・・
予想通りアオドウガネの飛来数も昨日の1/10もありません。

むむむ〜
坊主かと思った時に嫁さんが周りに落ちたクメカブ♂を発見(^^)/
しかしこれで終了(^^;)
帰りながらトラップでクメノコ♂2♀1をなんとか追加。
少し安心しました。

それにしてもクメノコは皆小さいです。
いかにもクメノコですという個体が入ってない・・・
後はクメカブの♀ですが敷居は高そうです。

7月13日
最終日です、3日間は短いです(^^;)
今日も明け方起き出してトラップめぐりです。
これが最後のチャンスかもしれません、少ないトラップを回って・・・・・



やっと少しまっとうなサイズの♂を確保。
といっても50mmちょっとなんですが(^^;)
これも含めてクメノコ♂2♀1でした。

んでもって一旦ホテルへ戻って少し寝て、ホテルからライトを送って、壊れたケースを捨ててもらって、チェックアウト〜

色々観光しながら、最後のお勤めはトラップ回収。
回収しながらクメノコ♂1♀1、オキヒラ♀1を回収。
これでホントに最後の個体となりました。



3.良かったところ

短い旅行でしたが、ブリードには充分な個体を確保出来て満足でした。
離島派の私には初日から活躍出来るHIDライトは強力な武器になると確信しました。
バナナトラップの効きが悪い種類もいますし、灯りの少ない離島ではHIDライトで充分な効果があるでしょう。
いつの日かライトかついで西表の山の中でコクワを狙ってみたいものです。

4.灯火総研より

レポートを拝見して
見応えのある長編レポートありがとうございます。
離島採集の楽しみ方がわかり大変参考になりました。

HIDハンディライトは発電機を使った灯火採集と比べますとコンパクトなため、離島採集につきましては事前に宿泊先に送ったり、機内持ち込みしたりでき便利です。

ただ、新しい採集方法なだけに、狙っている虫の種類によっては採集ポイントの選び方・照射方法・時間帯など未知の部分が多く難しい反面、自分なりの採集方法を開拓する楽しみがあると感じました。

離島へは行った事がなく、いつか自分も離島採集を体験したくなりました。
そんな気分になるレポートをいただき感謝申し上げます。