2014年は灯火採集にあまり行けなかっただけでなく、天候が悪かったり、撮影がうまくいかず、採集記がアップできませんでした。

お客様から「灯火採集をやめたの?」とか、「クワガタ以外も載せてくれ」など嬉しいお問い合わせをいただきました。
あまり変化がない内容ですが、ご愛読に感謝申し上げます。

当レポートの2015年7月20日は、ハンディライトのみでの灯火採集では過去最高のクワガタの飛来数を記録。
久しぶりにタイミング良く動画撮影できました。

1.準備


今回は3台のSL3050を三脚に設置し、1灯だけ下に向けて三脚の脚元に虫を寄せる実験をしました。
背面はたまに弊社レポートに登場するクリップライトでレフ板を照らし虫を落ち着かせます。

奥:SL3050(VR.3) 50W 前向き
中:SL3050(VR.3) 50W 下向き
前:SL3570 70W グリーン 前向き(試作機)
後:電球型蛍光灯 YAZAWA EFD15ED13Y 13W 昼光色 60W形



クリップライトはハイパワー外付バッテリーの可能性を広げるためDC12VをAC100Vに変換して使います。


詳しくは外付バッテリーの活用レポートをご覧ください。
https://light-trap.jp/labobpac.html

2.採集

19:44スイッチオン

20:15ミヤマクワガタのメスをスタートに、1〜2分間隔にコクワガタのメス、アカアシクワガタのメス、ノコギリクワガタのメスが来て良い雰囲気。

20:38レフ板に止まったのはオオクワガタのメス。
早い登場に期待が膨らみます。



飛来した虫の一部を撮影しました。
名称は自信ありません。


上右:ヒロオビオオエダシャク
上左:アオバハガタヨトウ
下右:マメキシタバ
下左:キシタバ

↓21:00 22.2℃ 81%


↓21:25のレフ板の状況



上右:ハナオイアツバ
上左:セスジヒトリ
下右:フキヨトウ
下左:リンゴツノエダシャク

↓10:00 22.4℃ 80%


↓10:41のレフ板の状況



上右:キオビゴマダラエダシャク
上左:ツマジロカラスヨトウ
下右:モンシロドクガ
下左:クロシタアオイラガ


上右:トビゲラ
上左:ニイニイゼミ
下右:シロスジカミキリ
下左:ヘビトンボ


上右:ホソバスズメ
上左:モンシロムラサキクチバ
下右:ヒトツメオオシロヒメシャク
下左:エゾシモフリスズメ

↓10:59 21.4℃ 81%



上右:コガネムシ
上左:マイマイカブリ
下右:コアシダカグモ
下左:コガネムシ

3.撤収

23:27 撤収


4.結果

オオクワガタ ♀1
ノコギリクワガタ ♂3 ♀35
アカアシクワガタ ♂3 ♀5
ミヤマクワガタ ♂5 ♀49
コクワガタ ♂5 ♀9
合計115

今回はハンディライトでのトラップでは初めての100頭超えとなりました。

下向きにライトを配置したのは、外灯のように下方向に強い輝線を出すことで、上空に逃げることを極力減らせればという思惑からです。

また、幕を置き、小さな光源を照らすことで、蛾や甲虫の飛散を抑制でき、ライト周辺に、ほとんどの甲虫が着地したのが非常に良かったです。

@前方向に光を飛ばす時は、なるべく本筋の光源は集中させる。
※3灯ある時は5m間隔で設置していたが、光が分散するため。
光が分散すると虫も分散していました。

A下方向の光はあったほうがいい。
※見やすくなり、落ちた虫も確認しやすい。

B幕があれば虫が落ち着く。
※幕に虫が落ち着くことにより探しやすくなる。

様々な考え方がありますが、参考にしていただければと思います。


今回の灯火採集を動画編集しました。
1本目はオオクワガタメス、2本目はミヤマクワガタオス、3本目は鳴き声の3本構成となっています。


YouTube URL: https://youtu.be/MPZbWhoc8mk